JALは、2020年6月1日から7月31日発券分までの燃油サーチャージ(燃油特別付加運賃)をすべての国際線路線で無料にしました。
例えば、欧米・中東・オセアニア路線で片道10,500円だった燃油サーチャージが無料となり、往復だと21,000円もの差になるので馬鹿にできません。
そこで気になるのが、
発券済み特典航空券の燃油サーチャージを取り戻せないか?
ということです。
JALの国際線特典航空券の場合、一旦キャンセルして発券し直すことで燃油サーチャージを取り戻すことは可能です。
ただし、それを実行する際には細心の注意を払う必要があるので、それらの注意点を踏まえながら、その方法を解説します。
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JALの燃油サーチャージが6月から無料に
有償航空券でも特典航空券でも、発券するときに諸費用として燃油サーチャージ(燃油特別付加運賃)が加算される場合があります。
これは、飛行機の燃油(燃料)の原料となる原油価格が高騰した時に、燃油代の一部を乗客が負担するものです。
原油価格が高騰するとサーチャージは値上がりし、逆に下落すると値下がりします。
今回は原油価格が大幅下落となっていることから、2020年6月1日から7月31日発券分の燃油サーチャージが無料となったわけです。
端的に言えば、その分だけ航空券の購入にかかる費用が少なく済むので、私たち利用者にとっては喜ばしいことですね。
サーチャージが無料になると、どのくらいのインパクトがあるかと言うと、
例えば欧米・中東・オセアニア路線の場合、5月31日発券分までは片道10,500円だった燃油サーチャージが、
6月1日以降の発券なら無料=0円なのです。
往復だと1人21,000円、家族4人分だとしたら84,000円も違ってくるので、これは大きいですよね。
新たに発券する場合は良いとして、すでに発券済みの航空券はどうなるかと言うと、
予約変更できる航空券なら日程や便などを変更すれば、その変更した時点の燃油サーチャージが改めて適用されるので、取り戻すことができます。
では、予約キャンセルが一切できないJALの国際線特典航空券の場合はどうなるのでしょうか?
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発券済みJAL国際線特典航空券の燃油サーチャージを取り戻す方法
発券済みのJAL国際線特典航空券の燃油サーチャージを取り戻す方法はただ1つ、
予約している特典航空券をキャンセル(払い戻し)して予約し直す、
この方法しかありません。
なぜなら、JALの国際線特典航空券は発券後の変更が一切できないからです。
国際線特典航空券に付随する国内線部分のみの変更もできないので、燃油サーチャージを取り戻すには一旦キャンセルして予約を取り直す以外に方法はありません。
JAL Webサイトでキャンセルをすればリアルタイムでマイルが戻るので、直ぐに予約を入れ直すことができます。
ANAの場合は、特典航空券の有効期限(旅行開始日から1年間)内なら搭乗日と便の変更が可能なので、変更することで変更時点の燃油サーチャージが改めて適用されて、取り戻せます。
国際線特典航空券に付随する国内乗り継ぎ便を予約している場合は、その国内線の便だけを変更することで燃油サーチャージを取り戻すこともできます。
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JAL国際線特典航空券をキャンセルして予約し直す際の注意点
特典航空券をキャンセルして予約し直す際には、次の2つの点を十分に注意する必要があります。
- 空席状況によっては必要マイル数が増えてしまうリスクがある
- 特典航空券のキャンセルには1人3,100円の手数料がかかる
JALの国際線特典航空券は予測残席に応じて特典航空券交換に必要なマイル数が変動する仕組みになっています。
例えば、ロサンゼルスまでのエコノミークラス片道に必要な基本マイル数は25,000マイルですが、予測残席に応じて最大で117,000マイルまで増加します。
このように空席が少なくなるにつれて必要マイル数が増えるので、キャンセルする前に希望するマイル数で予約できるかを確認しておくことが重要です。
これをしっかり確認せずにキャンセルしてしまうと、
とんでもないマイル数でしか予約し直せない(T T)
なんてことになりかねないのでしっかり確認してください。
確認方法は説明するまでも無いと思いますが、JAL Webサイトの特典航空券予約ページで検索して確認します。
予約したい人数で検索した結果の必要マイル数が希望に見合ったものであれば、ほぼそのマイル数で予約し直せるはずです。
ただし、
ほぼそのマイル数で予約し直せるはず、
であって、
必ず予約できると言う保証はありません。
なぜなら、キャンセルして予約し直すまでの間に他の人が予約して必要マイル数が変動する可能性があるからです。
人気がある路線であればあるほどその可能性が強まるので、素早く決断して実行することも重要になってくると思います。
空席の余裕具合を探る検索のコツ
JALのWeb予約ページでは最大で9人まで検索できるので、希望人数よりも多い人数で検索することで空席の余裕具合を探ることができます。
例えば、4人分を予約したい場合、まずは4人で検索して必要マイル数を確認します。
その検索結果の必要マイル数が合計80,000マイル=20,000マイル/人で、希望する必要マイル数だとします。
次に6人で検索して、その結果が合計120,000マイル=20,000マイル/人なら1人20,000マイルで予約できる枠に余裕があると考えられます。
さらに9人で検索して、その結果が合計180,000マイル=20,000マイル/人なら、さらに余裕があると考えられるので、4人で予約できる可能性がかなり高いと言えるでしょう。
燃油サーチャージを取り戻せたとしても、それを帳消しにしてしまうほど必要マイル数が増えてしまっては逆に損なので、しっかり必要マイル数を確認して素早い判断で実行するのが成功のコツです。
もちろん必要マイル数が減ることもあるので、その場合はラッキーですね(^ ^)
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特典航空券のキャンセル(払い戻し)には1人3,100円の手数料がかかるので、それも加味して損得勘定しましょう。
つまり、
取り戻せる燃油サーチャージ額から、
増減する必要マイル数の価値(1マイル=2円と考えると良いでしょう)
キャンセル手数料
これらを差し引いても得になるなら、実行する価値があります。
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実際に予約し直してサーチャージを取り戻してみた
私も実際に発券済みの特典航空券を予約し直して燃油サーチャージを取り戻したので、その内容をひとつの実例としてご覧ください。
発券していたのは、来年2021年5月のシドニー往復ビジネスクラス3人分です。
2人分と1人分を分けて予約しており、
マイル数が合計256,000マイル(1人あたり平均85,333マイル)
燃油サーチャージを含む諸経費が合計101,340円
で予約していました。
シドニー路線の燃油サーチャージは1人片道10,500円なので、3人分の往復で合計63,000円が含まれています。
ちなみに、シドニー往復ビジネスクラスの基本マイル数は1人80,000マイルです。
キャンセルする前に検索して、予約し直した場合の必要マイル数を確認したところ、
3人検索で合計264,000マイル=88,000マイル/人
9人検索でも合計792,000マイル=88,000マイル/人
と言う結果になり、
88,000マイル/人で予約できる可能性が極めて高いと判断しました。
必要マイル数は8,000マイル増えますが、約6万円の燃油サーチャージを取り戻せれば十分お得なので予約し直すことを決断しました。
その結果がこちら、目論見通り88,000マイル/人で予約できました。
必要マイル数が8,000マイル増えましたが、諸経費が61,980円減っています(^ ^)v
必要マイル数 | 諸経費 | |
変更前 | 256,000マイル | 101,340円 |
変更後 | 264,000マイル | 39,360円 |
差額 | 8,000マイル | 61,980円 |
(燃油サーチャージは63,000円なので端数が合いませんが、恐らく他の諸経費に変化があったのでしょう。)
増えた8,000マイル(1マイル=2円として16,000円相当)とキャンセル手数料9,300円を差し引いても36,680円を節約できました。
陸マイラーの私にとっては、マイルよりも現金出費をおさえられる方が嬉しいので、実質5万円得した感覚です。
JALの国際線特典航空券の場合、一旦キャンセルして予約を取り直す必要があるのでリスクを伴いますが、このように工夫すればリスクを減らせるので参考にしてみてください。
私がシドニー行きの特典航空券を2人分と1人分に分けて予約発券していた理由は、その方がマイルを節約できるからです。その方法をこちらの記事で解説しています。
Twitterでフォローさせていただいているnanamiさんの攻略記事もおすすめです。
マイルを活用してお得に旅行したい!
世の中には知らないことがたくさんあります。
私にとっては「マイルの魅力」もそのひとつでした。
マイルに出会うことが無かったら、ビジネスクラスでハワイに家族旅行するなんてことも無かったことでしょう。
これからもマイルやクレジットカードのことを勉強して、家族との旅行をお得に楽しみたいと思います!
このサイト「マイルトリッぷらす」ではJALマイルを中心に、マイルやクレカなどの旅行に役立つ情報を発信していますので、よろしければまたお越しください。
最後までお読みくださり、ありがとうございます!
特典航空券に交換できるほどの大量のマイルってどうやって貯めれば良いの?という人は、まずはこちらの記事から読んでみてください。