こんにちは、MOZUです。
中国の大連市にある日航系ホテル「ホテル・ニッコー大連」に宿泊してきました。
専用ラウンジを利用できる「エグゼクティブルーム」に泊まったので、部屋の様子と専用ラウンジでの朝食についてレポートします。
朝食は、「眺めの良い専用ラウンジ」と「品揃え豊富な2階レストラン」の両方を利用して簡単に比較しているので、宿泊される機会があれば参考にしてください。
全体的に清潔に保たれた館内に必要にして十分な設備、日系のホテルらしい丁寧な対応など、日本人が快適に滞在できる良いホテルでした。
ホテルの近くにある有名な観光スポット「ロシア人街」も紹介していますので、どうぞ、最後までお読みください。
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アクセス
「ホテル・ニッコー大連」は大連市の中心部に位置する唯一の日系ホテルで、大連周水子国際空港から渋滞がなければ車で約25分でアクセスできます。
日本の上野駅を模したデザインで知られる大連駅からは車で約3分の距離、大連駅前から大連湾へと伸びる長江路沿いに建ち、ホテル周辺の徒歩圏内には中山広場やロシア人街などの観光スポットがあります。
ホテル前を通る長江路にはバスと路面電車が走り、中山広場からは地下鉄に乗ることもできるので、公共の交通機関での移動にも困りません。
空港からのアクセスも良く、街の中心部に位置しているので、観光やビジネスの拠点に適したホテルです。
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ホテルの概要
ガラス張りで円筒形をした特徴的な外観は、周囲の建物に比べると近代的なデザインなので、街の中でとても目立っています。
地上36階の高さがある建物は少し離れたところからでも見つけやすく、周辺を散策するときには目印としても役立ちました。
6階から34階が客室になっており、4つのレストランの他に会議室やスパ、屋内プール、美容院などの施設が備わっています。
館内フロア構成
35~36階 | 中華レストラン「スカイクラブ」 |
34階 | 客室(プレシデンシャルスイートルーム) |
32階 | エグゼクティブラウンジ |
28~34階 | 客室(エグゼクティブルーム) |
24~34階 | 客室(ジュニアスイートルーム、エグゼクティブ スイートルーム) |
18~27階 | 客室(ビジネスルーム) |
6~17階 | 客室(スーペリアルーム) |
4~5階 | 会議室、スパ、サウナ、アスレチック施設、屋内プール、梅田美容サロン |
3階 | 中華レストラン「レッドロータス」、日本料理「禅」 |
2階 | 西洋レストラン「インターメッツォ」 |
1階 | フロント、ロビーラウンジ |
正面玄関は日本ではほぼ見ることが無くなった回転ドアでした。
回転ドアを抜けてホテル内に入ると、横長にロビーが広がっており、真正面にフロントがあります。
フロントスタッフは日本語で対応してくれるので言葉の心配もありませんでした。
英語ならまだしも、中国語となるとまったくわからないので、日本語が通じるのは本当に助かります。
フロントに向かって右奥には喫茶スペースのロビーラウンジがあり、One Harmony会員ならチェックイン時にワンドリンクチケットがもらえます。
フロントに向かって左に進むと、同じ建物内にコンビニのローソンがあるので便利です。
滞在中に必要となるものは、たいがいこのローソンで事足ります。私は毎日行って、お水やアイスなどを調達していました。
部屋のミニバーは驚くほど高い価格設定なので、ミネラルウォーターやお酒、おつまみなどはローソンで買うのが絶対におすすめです。
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エクゼクティブルーム
ホテル・ニッコー大連の部屋タイプは6つのグレードに分かれています。
部屋タイプ | フロア | 広さ | ベッド | ラウンジアクセス |
スーペリアルーム | 6~17階 | 42㎡ | キング1 or セミダブル2 | × |
ビジネスルーム | 18~27階 | 42㎡ | キング1 or セミダブル2 | × |
エグゼクティブルーム | 28~34階 | 42㎡ | キング1 or セミダブル2 | ○ |
ジュニアスイートルーム | 24~34階 | 55㎡ | キング1 | ○ |
エグゼクティブ スイートルーム | 24~34階 | 66㎡ | キング1 | ○ |
プレシデンシャルスイートルーム | 34階 | 236㎡ | キング1 | ○ |
スーペリアルーム、ビジネスルーム、エグゼクティブ、この3つは広さや間取りは同じで、層階によってグレードが分かれているだけです。
エグゼクティブルーム以上の部屋には32階にある専用ラウンジ「エグゼクティブラウンジ」へのアクセス権がついており、ラウンジにある専用カウンターでのチェックイン/チェックアウトや、朝食、飲み物、夕方のカクテルサービスを利用できます。
私が宿泊したのは「エグゼクティブルーム」で、30階の部屋がアサインされました。
エレベーターホールから部屋に続く廊下はこのようにカーブしており、建物が円筒形であることがよくわかります。
ベッドはキングサイズが1台、ひとりで寝るには贅沢な広さです。
部屋の広さが42㎡あるので全体的に余裕のあるレイアウトになっており、ベッド前のスペースも広々としています。
大型TVが置いてあるカウンターの横には十分な広さのスーツケース置き場もあるので、荷物を広げたり荷作りするのも楽チンです。
ベッドの横にはちょっとしたデスクスペースもあるので、パソコン作業などに便利です。
インターネット環境は、有線LANと無線LANが無料で使えます。
30階だと高すぎるからかモバイル回線の電波をキャッチできなくて不通状態だったので、無線LANでのネット接続が不可欠でした。
私は、ホテルに泊まる時にはバッファローのトラベルルーターを持っていきます。
部屋の有線LANケーブルにトラベルルーターを接続するだけで簡単に無線化できる便利グッズです。
[itemlink post_id=”3979″]これを使えば、ホテルの無線LAN速度が遅くてイライラすることからも開放され、トラベルルーターのSSIDとPWでセキュアにネット接続できるのでおすすめです。
デスクスペースにある電源コンセントはユニバーサルタイプなので、日本の電源プラグをアダプタなしで差し込むことができます。
ユニバーサルタイプの電源タップも常備されているので自分で用意した電源プラグのアダプターを使う必要はありませんでした。
ただし、中国の電源は220Vなのでコンセントにつなぐ電気機器の対応電圧に気をつけましょう。
窓が大きくとられているので、カーテンを開けると室内がとても明るくなります。
お天気が良い日中はカーテンを閉めないと暑くてエアコンが効きにくいくらいです。
高層階の部屋からは、このように大連の街を一望する眺望が楽しめます。
ベランダが無く、床から天井まで大きく窓が取られたつくりなので、窓際に立って下を見ると少し足元がすくみました。もちろん、窓は開きませんけど。
TVが置いてあるカウンターに2本、ベッドサイドに1本、毎日3本のペットボトル入りの水が無料で提供されました。
中国の水道水は飲まないほうが無難なので助かります。
写真右下のホテル名入りの小さいペットボトルが無料のものです。有料のペットボトルも置いてあるのでご注意ください。
カウンターの下にはミニバーと冷蔵庫。
冷蔵庫にはジュースとビールが入っていますが、これがものすごく高い!!
コーラとスプライトが15元、日本のビールが25元、チンタオビールが20元です。
どのくらい高いか?というと、下のローソンで買えばコーラとスプライトは3元、日本のビールは7元、チンタオビールは5元なので、4~5倍ですね!
ミネラルウォーターの500mlが25元になっているのは間違いなのか?ローソンで買えば3~5元くらいなので、絶対に手を出してはいけません。
飲み物などは下のローソンで買うのが絶対におすすめです。
入り口を入って右手にあるクローゼットには、セキュリティーボックスとアイロン、パジャマ、バスローブなどが備わっています。
クローゼットの右上で異様な存在感を放つオレンジ色のブツが気になりますね。
火災の時に使う防煙マスクでした。
これを使う事態に遭遇したくはありませんが、備えあればうれいなし、あれば安心の備品ですね。
クローゼットの反対側がバスルームです。
標準的な広さのバスルームだと思いますが、さすが日系ホテル!日本人にはうれしいウォシュレット完備です。
アメニティは普通ですね、必要にして十分です。
中国だと石鹸などの品質が心配ですが、ここもさすが日系のホテルです、違和感なく使えるものばかりでした。
ホテルのシャンプーとトリートメントはパサつくものが多いのですが、ここのはパサつくこともなく使いやすかったです。
電気シェーバー専用の電源コンセントもユニバーサルタイプになっています。
シャワーブースが別になっていると、サッとシャワーを浴びられるので便利ですよね。
排水溝がつまり気味なのか、やや排水が悪く、シャワーの勢いを強くすると足元に水が溜まってしまうのが気になりましたが、使っていて困るほどのことではありませんでした。
バスタブも標準的な大きさです。
新しいホテルではないので家具や水まわりに古さを感じるところはありますが、十分に清掃が行き届いており、全体的に清潔に保たれてるのが好印象でした。
部屋の広さも十分で、日本人が使いやすい設備や備品が整っている辺りは、さすがは日航系のホテルです。
大連に行くなら、このホテルを選んでおけば失敗は無いでしょう。
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エグゼクティブラウンジ
私が宿泊した「エグゼクティブルーム」には、専用ラウンジ「エグゼクティブラウンジ」へのアクセス権がついていました。
エグゼクティブラウンジはホテルの32階にあり、朝は朝食、昼間は飲み物とスナック、夕方はカクテルサービスを利用することができます。
朝以外はホテルにいなかったので、昼間や夕方のラウンジの様子を見ることはできませんでしたが、1日目の朝食をエグゼクティブラウンジで食べたので、その様子をご紹介します。
32階のエレベーターホールの横にラウンジの入り口があり、スタッフに部屋番号を告げると入室できます。
入り口から少し奥に進んだところに朝食ブッフェが用意されているダイニングエリアがありました。
写真にある階段はどこに続いているのだろうか?確認しなかったのでわかりません。
ラウンジはそんなに広くはありませんが、ほとんど人がいなかったのでゆっくりと朝食をとることができました。
ここからは、並んでいたお料理を端から順番に紹介していきます。
焼き魚と点心です。この赤いライティングはどうなんでしょう?美味しく見えませんよね?
中華系の朝ごはんと言えばお粥。この日は白粥とピータン粥でした。
野菜炒めとスクランブルエッグ。中国の朝食ブッフェでは青菜炒めも定番ですね。
あっさり塩味の青菜炒めは、私も好きで良く食べます。
炭水化物系はチャーハンと焼きそば。朝ごはんとしてはちょっと重いかな。
白米とみそ汁もあります。が、みそ汁が炊飯器に入っているとちょっと嫌なのは私だけ?
漬物の種類が多くて驚きました。和朝食の定番、温泉玉子もありましたが、その色が怖くて手が出せません。ピータンかな?
こちらも中華系朝食の定番ですね、豆乳と揚げパンです。
シリアルもありました。
パンの種類もなかなかですね、意外とふわっとしていて美味しかったです。でも、この赤いライティングはどうなんでしょう?やっぱり美味しく見えませんよね?
もしかして保温効果があるライトだったのかな??
洋朝食の定番、ソーセージやベーコンもあります。
中国のソーセージって本当に美味しくないんですよね。いつも食べてからそれを思い出しますw
冷たい飲み物とヨーグルト、納豆がありました。納豆があるのは日系のホテルらしいですね。
中国は牛乳が美味しくないんですが、なぜかヨーグルトは美味しいのが不思議です。
その隣には、ベイクドビーンズなどの煮込み料理。
中央の丸いテーブルに、フルーツとサラダ、ハムやチーズが置いてあります。
南国フルーツのイメージが強いドラゴンフルーツを大連で食べられるとは思いませんでした。
大連はフルーツの生産が盛んな地域なんだそうで、街の道端で色々なフルーツが売られている光景を良くみました。
カウンター下の冷蔵庫にはソフトドリンクが冷えています。
そして、私の朝食がこちら。
ベーコンと卵料理を中心としたいつものパターンに、青菜炒めと点心をくわえてみました。
32階からの眺めを楽しみながら、ゆっくりと優雅な朝食をいただきました。
クラブフロア以外に泊まった場合は、2階の西洋レストラン「インターメッツォ」で朝食ブッフェを利用することになるのですが、いつも混雑しているんですよね。
それに比べてエグゼクティブラウンジはとても空いているので、静かにゆっくりと朝食を食べたいひとはラウンジを利用するのが正解だと思います。
ただし、ラウンジで提供されている料理は、2階のレストランで提供されているブッフェの縮小版って感じなので、朝食ブッフェの品揃えを求めるなら、2階のレストランを利用するのがおすすめです。
2日目の朝食は2階のレストランで食べたので、その様子も簡単にご紹介しておきます。
席数も多く広いレストランですが、8時台の混雑時にはほぼ席が埋まるほどの盛況ぶりです。
ニッコーホテルの朝食ブッフェは質良し品揃え良しで定評がありますが、ここ大連も和・洋・中の料理を取り揃えた充実の朝食ブッフェになっています。
こちらにはライブキッチンがあって、オムレツなどの玉子料理やステーキなどをその場で調理してもらえます。
お好みの具材を選んで、スープやラーメンも作ってもらえます。
ミニケーキやカップケーキ、ドーナツなどのスイーツもあるので、甘いものが好きな人にはうれしいですね。
和・洋・中ともに、エグゼクティブラウンジよりも品揃えが充実しています。
そして、2日目の私の朝食はこちら。
ライブキッチンで調理してもらったハムとチーズのオムレツがメインです。
32階からの眺望を楽しみながら静かに食べられるエグゼクティブラウンジも良いですが、私はライブキッチンがある2階の朝食ブッフェの方が気に入りました。
ホテル・ニッコー大連のクラブフロアに宿泊すると、エグゼクティブラウンジか2階レストランで朝食を食べることができますので、宿泊される機会があれば参考にしてください。
周辺観光スポット「ロシア人街」
最後に、ホテル・ニッコー大連の周辺にある観光スポットとして有名な「ロシア人街」を簡単にご紹介します。
徒歩30分くらいで往復できるので、朝のお散歩におすすめです。
ホテル前の大通り(長江路)を大連駅方面に5分ほど歩いて行くと、ロシア人街へ向かう「勝利橋」が見えてきます。
この勝利橋は大連が日本に統治されていた時代に「日本橋」と言われていた歴史的な橋で、下には鉄道が通っています。
勝利橋の先に見えるロシア風の建物群がロシア人街です。
勝利橋を渡りきると、ロシア人街を象徴する建物があります。
この建物は1900年に鉄道会社の社屋として建てられたもので、日本統治時代には図書館として利用されていたそうです。
その後、2000年代に塗装し直しているそうですが、100年以上前の歴史的な建物です。
こうやって見ると、ここが中国であることを忘れそうになりますが、どうして大連にこのようなロシア風の建物があるのでしょうか?
それは、かつてロシアと日本の統治下だった経緯がある大連の歴史によるものです。
ロシア統治時代に、ロシアが大連の街づくりを進める最中に日露戦争がおこり、その結果、日本が大連を統治下に納めたことでロシア人が大連から撤退し、ロシア風の建物だけが残ったそうです。
日本ではロシア人街と言われていますが、実はロシア人が住み着いたことはない(途中で撤退したから)ので、中国では「ロシア風情街」と呼ばれています。
先ほどの建物の横に奥へ続く一本道があり、その一番奥の突き当たりに、ロシア人街の一番の見所と言える旧大連市役所の建物があります。
通りの両側には安そうなホテルとみやげ物屋が並び、寂れた地方の観光地といった感じです。
みやげ物屋には中国のみやげ物の他にマトリョーシカなどロシア風のみやげ物も売っていましたが、この街にロシア人が住んでいたことが無い事実を知ってしまうと滑稽に見えてしまいます。
ところどころに現れる時代物の綺麗なロシア風の建物は見ごたえがあるので、お天気が良い朝に散歩を楽しむには良いスポットです。
通りの中ほどに、「大連船舶技術学校」と書かれた年代ものの立派な建物があります。
ロシア統治時代は大連市長の公邸、日本統治時代は満鉄総裁の公邸として使われていた建物だそうです。
現在は大連船舶技術学校として使われているのか?
見た感じでは廃墟のように見えましたがどうなんだろう?よくわかりません。
通りのいちばん奥まで進むと、ひときわ存在感のある大きな建物がたっている広場にでます。
この白くて屋根が緑色の建物が「旧市役所」と言われるロシア人街一番の見所なので、ここまで歩いて行きましょう。
この建物はロシア統治時代には大連市役所として使われ、その後、日本統治時代には南満州鉄道の本社や大連ヤマトホテルとして使われていたそうです。
1902年頃に建てられた建物なので、間近で見るとかなり老朽化がすすんでいます。
まわりが工事現場のようなフェンスで囲まれていたので中の様子をうかがうことはできませんでしたが、恐らくメンテナンスはされずに放置されている状態なのでしょう。
お化け屋敷のような不気味さも感じます。
100年以上前からあるこの建物を見上げた後に、その場で後ろを振り返り、大連の中心地に立つ高層ビル群を見ているとなんだか不思議な気分になります。
ロシア人街は近代化が進む大連の中で100年以上前の建物が残る貴重なエリアであり、日本が大きく関係している大連の歴史を感じて知ることができる場所でした。
ホテル・ニッコー大連から歩いて簡単に行けるので、お天気の良い朝にふらっとお散歩するのがおすすめです。